ポータブル電源240Whで冷蔵庫は動かない。千葉の大雨で見直す防災グッズ4つ[2026-08-13]
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2026年8月13日、千葉県で記録的な大雨が降りました。柏市付近と千葉市付近で1時間に約110ミリ、複数の自治体に大雨特別警報が出て、県内の停電は20時45分時点で約46,390戸。[1][2]
こういうとき、防災グッズは「災害が起きてから存在を知る」ものが多い。この記事では買う前に知っておくと選び方が変わる4つを、数字で整理します。240Whのポータブル電源では冷蔵庫は動きませんし、100回分の非常用トイレは4人家族の1週間には足りません。どちらも商品ページには書かれていない話です。
① 水で膨らむ土のう:置き場所の問題を解く
従来の土のうは、袋を買って砂を詰めて作ります。重いうえに、平時の置き場所がない。マンションや戸建てで常備している家庭はほとんどないはずです。
吸水タイプは、水に浸すと中の高分子ポリマーが吸水して膨らみます。使うまでは薄い布状なので、玄関の靴箱の隙間や車のトランクに畳んで入ります。「備えたいが置く場所がない」という、いちばん現実的な障害を外した商品です。
10枚セットで3,580円(2026-08-13 取得時点)。1枚あたり358円です。
向かないのは、常時浸水するような場所の恒久対策として考えている人。あくまで一時的な水の侵入を抑えるもので、止水板のような設備の代わりにはなりません。
② 非常用トイレ:100回分では足りない
備蓄の目安として、内閣府のガイドラインでは1日あたり5回で計算します。[3] ここから必要数を出すと、こうなります。
| 世帯 | 3日分 | 7日分 |
|---|---|---|
| 1人 | 15回 | 35回 |
| 2人 | 30回 | 70回 |
| 4人家族 | 60回 | 140回 |
市販の「100回分」セットは、一見すると多く見えます。しかし4人家族の1週間分には届きません。3日分としては十分でも、1週間の想定なら1.5セット必要になる計算です。
100回分で5,999円(同取得時点、レビュー1,344件)、1回あたり約60円。水と食料は用意しても、ここが抜けている家庭は多いはずです。断水は地震でも起きるので、大雨が過ぎても無駄になりません。凝固剤は長期保存できるタイプを選んでおくと、買い直しの手間がありません。
向かないのは、マンションの共用排水に問題がなく、自宅で断水を経験する見込みが低いと判断できる人。ただし停電すると給水ポンプが止まる建物もあるので、そこは確認する価値があります。
③ ポータブル電源:容量で選ぶと失敗する
ここが今回いちばん書きたかったところです。「停電したら冷蔵庫を動かしたい」と考えて安いモデルを買うと、目的を達成できません。
容量ごとに、現実的にできることはこう分かれます。[4][5]
| 容量 | 動かせるもの |
|---|---|
| 240Wh前後 | スマホ、LEDランタン、ノートPC |
| 500Wh | 小型冷蔵庫で4〜5時間ほど |
| 1000Wh級 | 1〜2人で1〜2日をしのぐ |
| 2000Wh級 | 冷蔵庫や電気毛布まで見るならここから |
理由は2つあります。ひとつは単純に容量。一般的な冷蔵庫は100W前後、大型なら150W以上を消費するので、240Whでは数時間も持ちません。
もうひとつが見落とされがちで、冷蔵庫は起動の瞬間に定格の数倍の電力を使います。容量が足りていても定格出力が足りなければ、そもそもスイッチが入りません。カタログのWh(容量)だけを見て選ぶと、ここで外します。
裏を返すと、スマホと明かりだけなら240Whで十分です。価格も一桁違います。「まず1台」ならこのクラスから始めるのが現実的で、冷蔵庫まで守りたいと決めているなら最初から1000Wh級を見るべき、という判断になります。
Jackeryの240Whクラスが32,800円(同取得時点、Jackery公式店・レビュー1,784件)。2026年8月14日0時からクーポン適用で26,240円になると案内されています。
向かないのは、冷蔵庫やエアコンを動かす前提の人(容量が足りません)と、キャンプでの使用がメインで軽さを最優先する人。
④ 車の脱出ハンマー:1,300円で買えるJIS適合品
冠水した道路で車が動かなくなり、水圧でドアが開かなくなる事故は毎年起きています。窓を割るためのハンマーは通販に無数にありますが、上位に並ぶのはほとんどが無名ブランドです。1,000円台の価格帯で、レビュー数だけを頼りに品質を判断することになります。
その点、大自工業(メルテック)のFT-30はJIS規格適合をうたう製品で、価格は1,300円(同取得時点)。無名ブランド品と同じ値段です。シートベルトカッターも付いています。車に置いておくだけのものなので、ここで値段を削る意味はありません。
ただし前提として、冠水した道路には入らないのが最善です。これは「入っても脱出できる」ための道具ではなく、避けきれなかったときの最後の手段として置いておくものです。
買う順番をつけるなら
全部を一度に揃える必要はありません。効果と価格で並べるとこうなります。
- 車に乗るなら脱出ハンマー(1,300円)。いちばん安く、いちばん取り返しがつかない場面に効きます
- 非常用トイレ(5,999円)。断水は水害でも地震でも起きます
- 吸水土のう(3,580円)。浸水の可能性がある立地かどうかで優先度が変わります
- ポータブル電源(32,800円〜)。用途を決めてから。「スマホと明かり」か「冷蔵庫まで」かで買うものが変わります
出所
- [1] 千葉県の記録的短時間大雨(柏市付近で約110ミリ等): 日本気象協会 tenki.jp(2026-08-13 確認)
- [2] 大雨特別警報と停電約46,390戸(20時45分時点): NHK NEWS(2026-08-13 確認)
- [3] 携帯トイレの備蓄目安(1日5回で計算): 神奈川県 携帯トイレを備蓄しましょう(2026-08-13 確認)
- [4] ポータブル電源で冷蔵庫を動かす条件と起動電力: Anker Japan(2026-08-13 確認)
- [5] 容量別の目安: Jackery(2026-08-13 確認)
- FT-30のJIS規格適合の表記: 楽天市場の該当商品ページ(2026-08-13 確認)
- 価格・レビュー: 楽天市場APIの2026-08-13 取得値